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「決めたはずなのに、なんで守れないんだろう」
……そんな夜、ありませんか?
わたしもそうでした。しかも、かなり長いあいだ。
「金欠だなー」と思って、急にデイトレを始める。
逆に動いて含み損を抱える。
決済せずに放っておいて、「これは長期投資だから」ということにする。
そんな日が、日常茶飯事でした。
はい、我ながらひどい話です…。
でも、あるとき気づいたんです。
わたし、ルールを破っていたんじゃない。
破るたびに、破っていいことにする理由を作っていたんじゃないか、と。
今回は、ルール通りにできなかった日に、自分の中で何が起きていたかを書いてみようと思います。
「金欠だなー」で始めたデイトレが、いつのまにか長期投資になっていました

先に用語だけ✅
デイトレは、その日のうちに売り買いを終わらせる短い取引のこと。
含み損は、まだ決済していない、帳簿の上だけのマイナスです。
決済していないので、まだ「負け」として確定していません。
そして塩漬け。
含み損を抱えたポジションを、決済せずに放置し続けることを言います。
金欠になると決まってわたしがやったこと
それは、お金が足りないと感じた日に、急に短期トレードを始める。
逆に動く。
マイナスが膨らむ。
ここで決済すると負けが確定するので、決済しない。
そして自分にこう言います。
「これは長期で持つつもりだったから。」
……いや、つもりじゃなかったよね。
5分前まで今日中に終わらせるつもりだったよね。
でも当時のわたしは、本気でそう思い込んでいました。
しかも1回や2回ではなく、日常茶飯事でした💦
こうなると、資金の余裕がどんどん無くなっていきます。
身動きが取れない。
取れないから、次はもっと取り返しにいきたくなる。
初めは、「金欠だなー」という、たった一言の気分です😢
メンタルが判断を上書きする瞬間、きまって「言い換え」があった
19年ぶんの自分の失敗を並べてみて、共通点が1つありました。
決めた通りにできなかった時、わたしはきまって、行動に別の名前を付けていたんです。
| 実際にやったこと | そのときの自分の言い分 |
|---|---|
| 塩漬けにした | 「長期投資に切り替えた」 |
| 損切りをあとからずらした | 「まだ様子を見ているだけ」 |
| ナンピンして傷を広げた | 「平均を取りに行っている」 |
| 手法を次々に変えた | 「自分に合う型を探している」 |
並べると分かりますよね。
どの言い分も、ひとつずつ取り出せば、まともに聞こえるんです(よね??)
長期投資は悪いことじゃない。
様子を見るのも悪いことじゃない。
平均を取る考え方も、探し続ける姿勢も、言葉としては前向きです。
だからこそ、まあいいかって通ってしまう😭
わたしたちって、自分に嘘をつくとき、ちゃんと筋の通った嘘をつくんだと思います。
感情がそのまま「やりたい」と叫ぶことは、あんまり無い。
感情はいつも、正しそうな言葉の顔をしてやってきました。
行動に別の名前が付いた瞬間。
そこが、わたしにとっての「感情が判断を上書きする瞬間」でした(これって危ない💦)。
「こうすればよかった」は、結果を見た後なら誰にでも言える
ここが、いちばん書きたかったところです。
学んでいたと思ってたけれど、そうじゃなかった
取引が終わったあと、チャートを見返すと、だいたい思うことがあります。
「あそこで終わらせておけばよかった」「もう少し持っていればよかった」。
この感想、わたしは長いあいだ「反省」だと思っていました。
学んでいるつもりだった。
ノートにも書いていました(19年目の今も、記録は手書きのノートです✍️)。
でも、違ったんです。
あとから見た「〜すればよかった」は、結果を知っているからこそ作れるストーリー
取引を始めた時点のわたしは、その先を知りません。
未来を知らない私の判断を、結果をすでに知っている私が採点している。
あとから採点するやり方、フェアじゃないですよね。
そして厄介なのは、この後付けの感想が、次のトレードの根拠、データとして使われてしまうことです。
「前回は早すぎたから、今回はもっと」
この「もっと」に、真実はありません。
あるのは、前回の悔しさだけ。
わたしの場合、次の取引を大きくしたくなるときは、だいたい前の取引の悔しさが残っている。
相場が変わったからではなく、わたしの気持ちが残っていたからでした。
だから今は、「あとからこうすればよかった」と思ったら、その感想を根拠の欄ではなく、気持ちの欄に書くようにしています。ノートの中で、置き場所を分けるだけ。
たった1行、置き場所を変えただけだけど、わたしには意味があったようです。
その理由は単純で、気持ちの欄に書いたものは、次の判断に持ち出しにくくなるから。
「え、メンタルを鍛えればいいんじゃないの?」→ わたしは、鍛えるのをあきらめました

うんうん、わかります。わたしも昔はそう思っていました。
守れないのは自分が弱いからだ。だから強くなろう。鋼のメンタルを手に入れよう。
で、なれましたか?
わたしは、なれませんでした🌀
正直に書きます。
わたしは、1回の負けでかなりショックを受けてしまうタイプです😢
ギャンブルが上手な人は「全体で勝っていればOK」と考えられるらしいのですが、わたしにはその考え方がなかなかできません。チキンなメンタルなので、専業にはなれないと思っています。
19年やって、本業も辞めていません。
その仕事が好きって気持ちもあるけれど、いちばんはトレードだけの利益で生活しようと思ったら多分メンタル崩壊しちゃうだろうなって自分で分かってるから。
……で、ここからが本題です。
鍛えるのをあきらめた日から、わたしは「壊れないシステム」を作り始めました。
たとえるなら、雨に濡れない方法は2つあります。
1つは、濡れても平気な体になること。
もう1つは、濡れる場所に立たないこと。
わたしは後者しか選べませんでした。
前者をずっとやって、できなかったので。
たぶん、あなたが決めた通りにできないのも、意志が足りないからじゃないと思います。
意志でどうにかしようとする設計そのものが、わたしにはムリでした。
メンタルを鍛えるより、「先に決めておくこと!」
ホントは教えたくない強制ロスカットの話

ここで、いちばん恥ずかしい事実を書きます。
わたしは、強制ロスカットを3回経験しています。
強制ロスカットは、証拠金(預けたお金)が足りなくなったときに、FX会社の側で取引が強制的に終了させられる仕組みのことです。
1回目は2007年。
サブプライム危機の時でした。
買っても買っても逆に動いて、それでも追加でお金を入れながら持ち続けていました。
2回目は、2008年10月24日。
世界金融危機です。
大学のトイレで携帯を見て、ポジションを全部失ったことを知りました。
あの画面は、今でも鮮明に覚えています。
そのあと、同じ失敗をもう1回くり返しました。
合計3回。
もう二度とロスカットはしたくないですね!
エントリー前に決めておくことは「損失額」
いちばん大事なのは「いくらまでなら負けていいか」です。
金額の話。チャートの外の話。
なぜそこに落ち着いたかというと、決めた損失額を超えてしまうと、そこから立て直すのが金額的にもメンタル的にもきついからです。
お金の話だけじゃないんですよ。
折れた気持ちを戻すのに、ものすごく時間がかかる。
決めた通りにできない場面には、そもそも入らないことにしました
「決めた通りにできない」には、2種類あると気づきました。
1つは、自分の気持ちが原因のもの。
もう1つは、そもそもルール通りにいきにくい場面です。
わたしにとって後者は、重要な経済指標が発表される前後でした。
指標というのは、雇用統計やCPI(消費者物価指数)のように、国の経済の状態を数字で発表するイベントのことです。
わたしがやっていることを、そのまま書きます。
- 重要指標の前は、最低でも30分前にはポジションを手仕舞っています
- 雇用統計の日は、そもそもポジションを持たないこともあります(ノーポジ)
- 入り直すのは、動きが落ち着いてから。最低でも30分は空けます
理由は、怖いからではありません。
決めていた損の金額を、超えてしまうのが嫌だからです。
先に決めておいたことが守れなくなる場面には、最初から立たない。
勝率40%を切る手法を、捨てました
もう1つ、自分でも意外だった話を。
わたしは過去検証をします。
使っているのは、フォレックステスターです。
教材として売られている手法であっても、そのままでは信用しません。
同じ手法を7〜10年分は回して、自分で確かめてから取り入れるかどうかを決めます。
確かめるのは2つ。
勝率(勝った回数の割合)と、何連敗する可能性があるかです。
Xでよく見かけるのは、だいたい勝率のほう。
でもわたしが怖いのは、何回負ける可能性があるのか💦
何連敗まで耐えられるかは、お金の問題であると同時に、気持ちの問題だからね。
そして、ある手法は捨てました。
勝率は40%を切っていました。
数字の上では、理解していたんです。
一発の勝ちで大きく伸ばす型だから、続ければ利益は積み重なる。頭では分かっていた。
でも、その手法をリアルで使うことはしませんでした。
理由は、手法が悪いからではありません。
わたしが、負けることに耐性がないからです。
自分のメンタルに合わない手法は長続きしないし、途中でルールを破りそうだと思った。
……ここ、自分でも笑ってしまうところなんですが。
昔ルールを破りまくっていた経験が、「これは破りそうだ」を見抜く目になっていました。
検証の目的が、いつのまにか2つになっていたんです。
- 手法に優位性はあるか
- 自分がその手法に耐えられるか(ルール通り続けられるか)
②を見るようになってから、手法をさまようことが減りました。
試した手法の数は、数えられないくらいです。
数えられないくらい試して、たどり着いたのが「自分がルール通り続けられるか」でした。
まとめ:ルール通りにできないのは、あなたのメンタル弱いからじゃない
長くなったので、わたしが書きたかったことをまとめます✍️
- 決めた通りにできなかった時、わたしはきまって、行動に別の名前を付けていました(塩漬け→「長期投資」/損切りを動かす→「様子を見る」)
- 「こうすればよかった・・・」は、結果を知ってから作ったストーリー。
- わたしはメンタルを鍛えるのをあきらめて、自分の性格に合うほうに寄せました。いちばん大事なのは「いくらまでなら負けていいか」
- ルール通りにいきにくい場面には、そもそも入らないことにしました(わたしの場合は重要指標の前後)
- 手法の優位性を測るだけでなく、自分がその手法に耐えられるかもチェックするようになりました
もしあなたが同じところで何度もつまずいているとしたら、原因は、根性ではないかもしれません。
わたしがそうだったので。
決めた通りにできるかどうかは、じつはチャートを開く前に、かなりの部分が決まっていました
「いくらまでなら負けていいか」も、「記録をどこに残すか」も、チャートを見なくても今日そのまま決められることです。
そしてもし、いま決めた通りにできなかった結果のまっただ中にいるなら。
立て直し方のほうを、先に読んでもらったほうがいいかもしれません。
わたしが今回書いた「決めていた損の金額を超えるときつい」は、そのあとの話です。
