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世界情勢により原油や穀物価格が上がる中、各国では金利が上昇しています。
日本でも長期金利が上昇しましたが、これに対して日銀は指値オペを実施し、金利の抑え込みをはかっています。
まりえ
また、為替への影響はあるのか、メリット、デメリットなどについて考えてみたいと思います。
指値オペってなあに?
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これは「指値オペレーション」の略で、日銀が決めた利回りで国債を買い入れることです。
指値オペは、2016年9月に長期金利をコントロールするために採用されました。
金利の上昇を押し止めるため低利回りでどんどん国債を買い入れます。
指値オペの効果って?
長期金利の上昇を抑制する効果が期待できます。
国債と金利の関係
- 国債が売られると金利が上がる
 - 国債が買われると金利が下がる
 
国債の売買を行う債権市場では、2022年に入ってからアメリカが利上げに進んでいることから、日本の国債が売られる動きが強まっています。
日銀は長期金利の上昇を抑えたいと考えており、金融緩和の一環として長期金利を0%、変動幅は±0.25%程度とする、としています。
指値オペで為替はどうなる?
日銀が今回指定している利回りは0.25%
指値オペを行えば、仮に誰かがどんなに国債を売ったとしても日銀が全て利回り0.25%で買い取るので、事実上長期金利が0.25%されるので上昇を抑えられます。
2022年春からの指値オペは円安要因に
対してアメリカは積極的に利上げをして金融引き締めの姿勢を見せています。
このことから日米の金利差が拡がることが予想され、円売りドル買いの動きが強まったのです。
指値オペと為替介入の違い
日銀が行う市場操作にはいくつか種類があります。
指値オペの他に報道などでよく耳にするのが「為替介入」ではないでしょうか?
指値オペ
上でご紹介した通り、日銀が国債を買い入れて長期金利の上昇をブロックするものです。
為替介入
日銀が外国為替市場で通貨の売買することです。
主に為替市場の急速な動きを抑え込むために行われます。
円売り・ドル買い
例えば一気に円高になったら、外国為替市場で円建てでドルを買います。
ドル売り・円買い
逆にあっという間に円安になったなら、日本で持っているドルを売り、円を買います。
為替介入は財務大臣の権限
為替介入は通貨を売買するため、あらかじめ円やドルが必要ですね。
そのお金は財務省所管の「外国為替資金特別会計」を使って行います。
金融緩和のメリット
借入がしやすくなる
金融緩和により長期固定金利などのレートが下がると、借入にかかる金利が低くなります。
すると企業が設備への投資や新事業のためにお金を借りやすくなるので、活発な消費活動に繋がります。
輸出が増加する
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金利が下がれば円を持っているメリットが少なくなります。
そのためドルを欲しがる人が増え、円安ドル高になります。
円安になれば、海外から見ると日本製品は割安の状態になるため、輸出が伸びます。
景気が回復する
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お金を借りやすい環境になるため、新事業を始めたり設備投資をする企業が増えます。
そのため市場に出回るお金が増え、消費が拡大することで景気回復が見込めます。
金融緩和のデメリット
終わらせるタイミングが難しい
量的金融緩和は物価上昇率が目標に達するまで続けられます。
その緩和ですが、実は終わらせるタイミングを見極めるのが難しいのです(><)
タイミングを見誤ると、想定する効果を得られなかったり、過度なインフレが起こる恐れがあります。
見通しを超えるインフレになる可能性
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想定を遥かに上回るインフレが起こるリスクがあります。
低金利では不動産の価格がバブルを起こしやすくなります。
悪い円安
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海外の他の通貨との金利差が生まれるため、円売り外貨買いが強まります。
これにより、円安に向かいやすくなります。
まりえ
でも原油や天然ガス、大豆、小麦などを輸入して製品を作っている製造業にとってはコストの負担が増えます。
市中銀行の収益性が悪化する可能性
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市中銀行は、企業にお金を貸した利息が収益になっています。
でも低金利の状態では、銀行の利益も少なくなってしまいます。
低金利は市中銀行の収益性を落ち込ませ、経営に影響を及ぼします。
そこで市中銀行は悪化した収益の補填のため、投資信託や外国債券への投資を拡大しています。
よって世界経済の影響をぐっと受けやすくなり、リスクへの脆弱性が懸念されています。
FXでは日銀の動向もチェックしよう!
日銀の指値オペは為替市場にも影響を与えるケースがあるので、トレードする際には日銀の動向にも注目しておきましょう。

