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一見すると、1分足スキャルピングは「勝てる手法」に見えるかもしれません。
特にボリンジャーバンドのようなシンプルなインジケーターを使えば、
再現性も高く、短期的には結果も出しやすい!
私も1トレードが短時間でサクッと終わる、
そんな「効率の良さ」に魅かれてスキャルピングの世界にのめり込みました。

でも実際にやってみると、その生活は想像以上に過酷でした。
片時もチャートから目を離せない。
コーヒーを淹れに行った、お手洗いのため席を離れた、そんなつかの間に限って、絶好のエントリーチャンスを逃しちゃったり…。
1日何百回ものエントリーを繰り返し、気がつけば肩も目もガチガチに。
そして腰にも違和感が。
心も体も消耗していく日々。
「このまま何年も続けられるのか?」
そう自問自答したとき、私はトレードスタイルを見直す決意をしました。
この記事では、私が体験したスキャルピングのリアルを、成功談ではなく「止めた理由」にフォーカスして綴っていきます。もしあなたが、今スキャルで悩んでいるとしたら、何か気づきがあるかもしれません。
スキャルピングを始めた当初の感触
今では30分足を執行足にしてトレードしているけれど、
当初は「どうすれば勝てるのか」をひたすら模索していました。
そんな中で出会ったのが、ボリンジャーバンドを使った1分足スキャルピング。
ルールはシンプルで、決まったタイミングでエントリーと決済を繰り返すだけ。
バックテストでの勝率も70%を超えていたため、試してみることにしました。
最初のうちは、驚くほど順調に利益を重ねることができました。
1回の利益は小さくても、数をこなすことで日単位ではしっかりと利益になる。

「この方法なら生活できるのでは…!」と心がおどりました。
チャートの動きに反応し、何度も何度もトレードを繰り返す。
反射神経と集中力に任せて、スキャルピングのリズムに入り込んでいきました。
当時は、「これが自分に合った手法だ」と信じて疑いませんでした。
チャートに張り付き続ける日々の現実
順調に利益が出ていたのもつかの間、私は次第にある異変に気づくようになりました。
それは、「チャートから一歩も離れられない」という現実です。
1分足という短い時間軸でのトレードでは、数秒の判断ミスが致命的になります。
チャンスは一瞬で訪れ、逃すと次のタイミングが読めなくなる。
そのため、常にチャートを注視している必要がありました。
食事中も、外出先でも、ふとした瞬間にスマホを取り出してチャートを確認する日々。
1日に何百回もエントリーと決済を繰り返す中で、私の生活は完全にチャートに支配されていきました。

そして、気がつけば「勝っているはずなのに、全然楽しくない」という感情に包まれていました。
肩こり、頭痛、慢性的な疲労感。
ただただ、疲れ果てていました。
トレードが「仕事」や「生活」ではなく、「修行」になってしまっていたのです。
スキャルピングは効率的なようでいて、実は非常に非効率な側面もあるのだと、身をもって感じました。
トレードスタイルの見直しへ
ある日、ふと気づいたのです。
このままスキャルピングを続けていたら、自分の時間も、健康も、すべて失ってしまうのではないかと。
勝率が高いことは間違いありませんでした。
でも、それを手に入れるために「日常を犠牲にする」のは、本末転倒ではないか――そう感じたのです。
そこからわたしは、自分にとって「無理なく続けられるトレードとは何か?」を真剣に考えるようになりました。
チャートに張り付き続けるのではなく、分析に時間を使い、エントリーは厳選する。
生活リズムを守りながらも、トレードの質を上げていく。
そんな方向へと、少しずつスタイルを変えていったのです。
今でも、マーケットの状況によってはスキャルを取り入れることもあります。
ただ、それはあくまで一時的な戦術。
わたしのトレードの軸には、もっと落ち着いたスタイルが根付いています。
自分のペースで向き合える手法こそが、わたしにとっての「最適解」だったのです。
スキャルピングという手法には、たしかに魅力があります。
- 短時間で結果が出る
- 勝率も高い
- ロジックが明確であれば、再現性も高い
だからこそ、多くのトレーダーが一度はその世界に足を踏み入れるのかもしれません。
しかし、わたしが実際に経験して感じたのは、「続けられるかどうか」が何よりも重要だということです。
たとえ利益が出ても、その代わりに生活や心身のバランスが崩れてしまえば、長くは続きません。
トレードは、人生のすべてではなく、あくまで人生の一部であるべきです。
あなたがもし今、スキャルピングに苦しさを感じているとしたら、それは手法が間違っているわけではなく、スタイルがあなたに合っていないのかも。
自分に無理のないリズムで取り組める方法を探してみてください。
それが、トレードを長く続けるための第一歩になるはずです。
